シャドウ

 「向日葵の咲かない夏」「カラスの親指」がおもしろかった道夫秀介ですが、この本も評判がよかったので結構気になっていました。ただ、レビューで「暗い」という感想が多かったので、また「向日葵」みたいだといやだな、と多少警戒していたのですが、読後感は全然違いました。
「向日葵」はとにかく悲しいまでに暗い話で、一方「カラス」はカラッと明るい話ですが、この「シャドウ」はその中間といった感じ。確かに途中まではやけに「暗くて重い」話が続くのですが、恒例のラストの大どんでん返しでは、大きな救いがあります。
今まで読んだ3作の中では、僕はこの話が一番気に入っています。


館島

評価:
東川 篤哉
東京創元社
¥ 819
(2008-07)

「密室の鍵貸します」と一緒にブックオフで買った東川篤哉の本ですが、僕としてはこちらの方が圧倒的におもしろかったです。
ギャグの部分は僕にはそれほど笑えるものではありませんでしたが、なにしろユーモア・ミステリだからこそ許される圧倒的な大トリックぶりには、感服しました。
このばかばかしいまでの豪快さ、僕は大好きです。


密室の鍵貸します

「謎解きはディナーの後で」が大ヒットした東川篤哉のデビュー作。巻末の有栖川有栖の解説を読んでおもしろそうだったので、ブックオフで見かけた際買って読んでみることにしました。
それほど笑えるお話ではありませんでしたが、結構正統派の本格ミステリー。ただ、動機にはかなり無理があったような感じ。デビュー作ということで、まだやや未熟なところがあったということでしょう。この後すぐに読んだ「館島」の方が、はるかに洗練されていておもしろかったです。



魔道士の掟〈1〉

図書館に行った際見かけて、久々に読みたくなったアメリカン・ファンタジー。
まだ導入部だが、テンポもよくて最初からなかなかおもしろかった。
かなりの大作なので、たっぷりと楽しめそう。


龍馬を超えた男小松帯刀

父の法事で鹿児島の親戚を訪問した折、空港で買って読んだ本です。
罰末の薩摩藩城代家老の小松帯刀の功績について書かれた本ですが、薩摩藩の重鎮としてこれだけのことをやり遂げながら、享年35才で病死というのには本当に驚きました。幕末は若者たちが活躍した時代だということを再認識しました。


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